
私は自分が乳ガンであるということを知った日に何年分も泣いた。
以来努めて冷静に穏やかに、自分がガンであることを受け入れようとしてきた。
私には大切な子供達もいる、私を黙って支えてくれる旦那様もいる。
主治医からガンの告知を受けた時、一番辛かったのは、この事実を私の愛する人たち、自分の口から告げなければならないと言うこの事であった。
大切な人達に、私と同じような苦しみを与えるのは忍びなかった
しかし、愛し愛されていると実感している人たちに、偽りを伝えることもできなかった。
主治医から、検査の結果、ガン細胞が発見されたことを教えられた私は、すぐに、P病院から主人に電話をかけた。
できるかぎり、主治医のおっしゃった言葉どうり、客観的に少し事務的に真実を告げた。
数秒の沈黙の後、彼は深い途方もなく深いため息をついた。
そしてまるで自分自身に突きつけるように
「しゃぁないやないか・・・・」そう、答えた。
その短い言葉の中に凝縮された彼の思いを想像すると、あまりにも申し訳なくほんの一瞬このまま消えてしまいたい衝動に、駆られた。
幾度も幾度も通い慣れたP病院からの帰り道。
乳ガン 乳房切除 温存 転移 再発 放射線治療 ホルモン療法 入院・・・
主治医から説明を受けた言葉が次々と頭の中に浮かんでは消えた。
先生は、現在の病状、今後の治療方法、入院の日程等を、明日御主人も交えて話し合いましょうと、おっしゃって時間を取ってくださる。
先生は、私の質問に誠意を持って答えてくださるし、疑問にもできる限り答えてくださる。
私はすべてを知りたいと思う人間なので、面倒がらずにまっすぐ患者と向き合ってくださる先生にお目にかかれたことは、幸運なことなのかもしれない
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